今月の星空

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カタリナ彗星
*12月の星空*


紅葉も終わり、夜に外に出るのがだんだんつらい時期になってきました。 冬は寒いので、長い時間星を見るのは大変ですが、空気が澄んでいるので、星を見るのは一年でもっとも適している季節です。

そんな冬を感じるのが、日が沈む早さです。 今月の22日には、一年で一番昼間が短い冬至を迎えます。 冬至の前後は、太陽が17時前に沈んでしまい、気付けば夜なんてことがしばしば…。

日が沈むのが早いので、日没直後の西の空には、まだ夏の大三角形が見えています。 夏の大三角が見える期間は長く、なんとクリスマスの頃まで見ることができるんです。 そのため、夏の大三角の中の星座には、クリスマスにちなんだ名前がついているものがあります。

夏の大三角の星の中で3番目に明るいのが、はくちょう座のデネブという星。 そのデネブから星を十字に結ぶとできるのが、はくちょう座です。 はくちょう座は、星が十字の形に並んでいることから、北十字とも呼ばれています。

この北十字をクリスマスの20時頃に見てみると、西の地平線からまるで十字架が立っているように見えるんです。 この十字架がクリスマスにぴったりということで、この十字のことを「クリスマスの十字」とも呼んでいます。 クリスマスにはホワイトクリスマスもいいですが、もし晴れた日にはクリスマスの十字を見るのもおしゃれですね。


さて、今月注目したい天文イベントは、ふたご座流星群です。 15日とありますが、朝の3時ですので、14日の夜から15日の未明にかけてがチャンスとなります。

ふたご座流星群は、3大流星群の一つで、毎年安定して流れ星が見られるのが特徴です。 この時期、ふたご座は一晩中見ることができますし、月が早々に沈んでしまうので、今年は条件がとてもよいです。 住宅街でも見ることができますが、ふたご座が空の高いところに昇る午前3時頃、街明かりが少ない場所に行くと、より多くの流れ星を見ることができます。 一つ注意点としては、流れ星探しをする時には、短くとも30分は見続けて下さい。 目が暗闇に慣れるのに時間がかかるのと、運の良し悪しもあって、10分くらいでは見つからないこともあります。 ただ、夜は寒いので、無理のないように、流れ星を楽しんで下さい。

ちなみに、ふたご座自体はオリオン座の北に見えています。 オリオン座のの北には、明るい星が二つ並んでいるのが見つかります。 同じくらいの星が二つ並んでいて双子のように見える、ということでこれが「ふたご座」です。 ふたご座を見れば、流れ星が多くみられる、という訳ではないですが、誕生日の星座の一つですので、流れ星を見るついでに、探してみて下さい。




*天文現象いろいろ*

■  3日 下弦(16:40)
■  6日 月と火星が接近(明け方の東の空)
■  7日 大雪(太陽黄経255°)
■  8日 細い月と金星が接近(明け方の東の空)
■ 11日 新月(19:29)
■ 15日 ふたご座流星群が極大(3時)
■ 19日 上弦(0:14)
■ 21日 月の距離が最近(18:00、36万8417km、視直径32.6')
■ 22日 冬至(太陽黄経270°)
■ 25日 満月(20:11)
■ 29日 水星が東方最大離角(夕方の西の空に見やすい)
■ 31日 月と木星が接近(深夜以降の東の空)

参考:
AstroArts「天文現象カレンダー」
http://www.astroarts.co.jp/phenomena/2015/12/index-j.shtml

「12月8日 カタリナ彗星」



天文現象は、できるだけ実際にご覧いただきたいので、明るいものをご紹介しています。 しかし、暗いものを含めると、見られる現象の種類が広がります。 暗い天体の中で、比較的注目されるのが、彗星です。 彗星は、非常に明るくなると予想されるものは話題になりますが、非常に数が少ないです。 しかし、彗星自体は年に何十個も発見されています。 その中で、カメラで写せる程度の明るさのものは、年に何個か見つかります。

そうした彗星の中で、秋から注目を集めていたのが、カタリナ彗星(C/2013 US10)です。 もしかすると、肉眼でかすかに見えるくらいになるかと、思われていましたが、残念ながら期待ほど明るくはなりませんでした。 それでも、カメラで手軽に撮影できるほどの明るさになりました。 12月8日は、カタリナ彗星が金星や月と接近したので、位置が分かりやすく、その様子を撮影しました。 上の写真はカタリナ彗星単独のものです。 緑色に光っていて、普通の星とは違って、ぼやっと広がっているのが彗星の特徴です。



今度はカタリナ彗星と、金星、月を収めた写真です。 彗星は、パッと見て分かる程明るくないので、どこにあるのか探すのには慣れが必要です。 しかし、明るい星が近くにある時は、それを目印にして彗星を見つける良いチャンスとなります。

(参考:吉田誠一氏のホームページ)
http://www.aerith.net/comet/catalog/2013US10/2013US10-j.html


「12月14日 ふたご座流星群」



15日の未明はふたご座流星群の極大でした。 今年は、月明かりがなく、非常に条件がよく観測できる…はずでした。 しかし、残念ながら天気が悪く、雲が流れる中での観測となりました。 でも、そこはふたご座流星群。 14日の夜中に観測していると、雲間でも流れ星が見えました。

写真でもとらえることができました。 写真中央やや右よりの線状のものが流れ星です。 この流れ星は写真の左から右に向かって流れました。 写った流れ星の直線を、やってきた左方向に伸ばしていくと、大体カストルの辺りを指しています。 この付近にふたご座流星群の輻射点があるので、この流れ星がふたご座流星群のものだと推測できます。

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