6月の星空
※星図は京都市から見たものです。
(上旬22時ごろ、中旬21時ごろ、下旬20時ごろ)
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6月となりました。
基本的には暖かいですが、朝晩冷え込むこともあり、まだ上着が手放せない時期ですね。
6月も後半になると梅雨真っ只中で星が見えづらくなるので、星を見るなら天気予報に晴れがある6月上旬がチャンスです。
星空では、引き続き木星が目立っていますが、同じ時刻でも見える位置が変わり季節が進んだことを感じます。
また、季節変化だけではなく、木星と、木星の近くに見えているスピカとの間隔も1、2ヶ月前と比べると開いています。
惑星は太陽の周りを回っているので、星座を作る星に対して位置が変わって見えます。
木星は動きが遅いですが、1ヶ月単位で見ていると、位置が変わったことが実感できます。
ちなみに、今木星は星座を作る星に対して西へと移動をしています(太陽や月と反対なので「逆行」と呼びます)。
6月10日に「木星が留」とあり、この日を境に移動する向きが反対になり、東へと「順行」するようになります。
東へ動いたり、西へ動いたり、人々を惑わせるのが、「惑星」なのです。
6月は他の惑星も見やすくなっています。
3日には「金星が西方最大離角」となり、明け方に見やすくなっています。
15日には「土星が衝」となります。
衝は地球から見て、ある惑星と太陽がちょうど反対方向になることで、この時期はその惑星をほぼ一晩中観察することができます。
惑星以外では、東の空に夏の星が昇ってきているのを見ることができます。
頭の真上近くには春の1等星アークトゥルスがあり、明るく目立っています。
そこから東の空に目を移すとアークトゥルスと同じくらい明るい白い星が見つかります。
その星がベガ、もしくは日本では織姫星として知られている星です。
そこから低いところに向かってあと2つ明るい星を結ぶと、夏の大三角になります。
まだ空高く昇っていないこの時期は、見やすい時期ではないですが、上を見上げなくても目に入るので、ふと空が開けた時に「あの星なんだろう?」と思うことがあります。
また、9日には満月となり、同じ日に「月の距離が最遠」となっています。
月は地球の周りを回っていますが、楕円軌道のため、いつも同じ距離ではなく、近い時と遠い時があります。
今回は遠い時に満月となり、今年の満月の中では一番小さく見えます。
反対に、今年一番近づいて大きく見えるのは、12月4日です。
同じ設定で、写真を撮っておくと、大きさの違いを比較することができます。
*天文現象いろいろ*
■ 1日 上弦(21:42)
■ 3日 金星が西方最大離角(明け方東の空に見やすい)
■ 5日 芒種(太陽黄経75°)
■ 9日 月の距離が最遠(07:21、40万6401km、視直径29'.4)
満月(22:10)
■ 10日 木星が留
■ 11日 入梅(太陽黄経80°)
■ 15日 土星が衝(0.0等、視直径18".4)
■ 17日 下弦(09:33)
■ 21日 夏至(太陽黄経90°)
■ 23日 月の距離が最近(19:52、35万7937km、視直径33'.4)
■ 24日 新月(11:31)
資料提供:白河天体観測所
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